VOL.36 クリスマスの夜に子どもに聞かせてあげたい話②
#質問に答える#
前回の続きとなりますが、
『サンタクロースって本当にいるの?』
この質問への答えを一つお伝えしたいと思います。
自分が学生時代に、講義のなかで
物理学者の佐治晴夫先生から聞いたものです。
佐治先生は、自身でパイプオルガンを演奏される音楽家であり
その語り口調は優しく、とてもロマンティックな先生でした。
毎年クリスマスには受講生に向けて、開催してくださった
「クリスマス特別講義」の際にサンタクロースについて
お話してくださいました。
とても素敵なお話で、今でも良く覚えています。
それは、こんなお話でした。
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「サンタクロースは本当にいるの?」という疑問に、
佐治晴夫先生をはじめとする、世界中のトップクラスの物理学者が
当時の最先端の物理学を駆使してまとめた論文があるというお話でした。
(これだけで夢のある話だと思います)
それによると、
■サンタクロースは86400秒で全世界20億の人にプレゼントを配るのだから、
1世帯あたり2万5000分の1秒というすごいスピードで、
世界中の全家庭を訪問しているため目撃できないのは当然だということ。
■また、光速で運動している世界では時の流れが遅くなるということから、
サンタクロースはおじいさんのまま生き続けるということが可能であるということ。
■プレゼント工場は北極上空に存在し、オーロラはその処理のための
エネルギー循環によるものであること。
■虹は、サンタが高速移動する際の衝撃波によるもので、サンタの軌跡だということ
■北極の上にブラックホールがあって、こわれたおもちゃを吸い取ってくれること
などなど・・・理論的に物理学ですべて証明できるそうです。
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#終わりに#
このお話を聞いたときに
世界トップの物理学者が真面目に
サンタクロースについて研究していることに
驚いたとともに、感動したことを覚えています。
それまで、物理学者=頭固そう という
イメージをもっていましたが、それは間違いで
分野に関係なく、その道を究めていく人たちはみな
一つのことに囚われたりせず、
広い視野で物事を見て、色々なことに興味を
もっているんだなと感じましたし、
何かを究めていく人たちはみな
人間に対してだけではなくあらゆることに対して
優しい心を持っていると思いました。
お話の最後に
『「サンタはいるけど目には見えないんだよ。」と
親が子どもに自信を持って言えるといいですね』と
お話されていたのが印象的でした。
「実は、サンタクロースはいないんだよ」と
お子さんに伝えてプレゼントを一緒に買いに行く前に、
ぜひ一度こんなお話をされてみてはどうでしょうか。
サンタクロースがいると思える世界の方が素敵だと思いますよ。