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タバコのブログ ~O型の雑記帳。何となく気になることを書いていく~

VOL.21 学校へ行こう② ~校内ICTの現状-その1~  

#学校の喫緊の課題は?#

こんにちは。タバコです。

先日、学校の教育改革が進まない理由について書きました。↓

momotaron03.hatenablog.comじゃあ、このままで良いのか?と思うわけですが

当然このままで言い訳ありません。

教員の意識を変えるのは非常に難しいですが、

世界の教育がどんどん変革していくなか

それを待っている時間的余裕はもうありません。

教育のICT化も働き方改革も喫緊の課題です。

そんなわけで、

今回は「学校のICT化の現状について」書きたいと思います。

 

#学校のIT化が進まない理由#

 先日の記事で書いたとおり

学校の多くの先生(特に年輩の方)が

ICT化に嫌悪感を示している現状があります。

その理由としては

1、これまでそんなものに頼らずともやってきたという自負がある

2、設定や操作の仕方がわからない。

3、かといって、それを知りたいと思わないし、時間もない。

4、そもそも社会の流れとか関係ない(学校は閉鎖的)

                 ⇒そんなもの必要ない

となるわけですね。

全国の教員の大半を占める(6割近く)の教員が

これでは、当然ICT化は進みません。

10年以上前からICT化の流れがあったにもかかわらず

先のような理由でほとんど変わっていないのが現状です。

 

#電子黒板の登場!#

 ちなみに、10年前のICT化の目玉は何かというと

「電子黒板」の導入です。

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当時、東京都で各校に2~3台は導入されたと思います。

導入前に行われた研修での衝撃は今でも覚えています。

これまで、黒板にチョークで書くのが当たり前だったものが

ペンで書く上に、書いた文字を動かしたり、印刷したりできるわけです。

講師の先生が

「図形の学習などでも、この通り!」

とか言いながら、電子黒板上の図形を360度回転させる様子や

手書きの文字がフォントに変わっていく様子などを見ながら、

若い頃の自分は

未来がやってきた。便利になったなあ」と感心したものです。

多分、多くの先生がそう感じていたと思います。

じゃあ、“この電子黒板は授業で活躍したのか”というと

自分の学校では、一部の先生(自分も含め)が

学期中に数回使用する程度でほとんど使われませんでした。

多くの学校でも、同じような状況だったと思います。

 

#電子黒板の不要論#

”便利な電子黒板を使えば授業がやり易くなる”と思っていた

多くの先生(自分も含め)が使わなかった電子黒板。

今思えば、「もう少し活用できたなあ」とも感じるのですが

当時は、何が問題だったのでしょう。

それは、

1、電子黒板を使うための準備が大変だった。 

各学校2~3台しかない上、視聴覚室やPC室などに保管されている

ため、使用する際はそこから移動させなければならなかったのです。

視聴覚と同じ階にある教室ならまだしも、階段を使うとなると一人では

移動できず、事前に他の先生に手伝いをお願いしたりなど、多くの手間が

かかりました。そのため

「この学習で使ってやる!!」という強い気持ちがなければ、

わざわざ人にお願いしてまで使おうとはしませんでした。

2、マニュアルを読んでいる暇がなかった 

パソコンの操作にそれなりに慣れていた自分も

初めての電子黒板は、操作に不慣れなことがあり

使いこなすためにはマニュアルを読む必要がありました。

しかし、先日お伝えしたとおり、校務に忙しく、

自分は、マニュアル読んでる暇があったら、子どもの宿題をチェックしたいという

思いが先行し、読むまでにいたらなかったのです。

あとは、単純に読むのが大変という理由もあると思います。

3、高価すぎて、怖かった 

電子黒板は当時、安いものでも1台10万円以上する高価な機械でした。

自分の教室で使用したときに、

「子どもたちが触って壊したらどうしよう。」という怖さがありました。

もちろん、子どもたちには勝手に障らないことを約束させますが

「ダメ」と言われるほどやりたくなるのが人情であり、

少し、目を離すと勝手にいじり倒している現実がありました。

そのため、怖い思いをするなら・・と敬遠するようになりました。

4、そのほか 

・授業での活用の仕方がわからなかった。

・ペンが使用しづらかった。

・ソフトやアプリがなく、教材を準備する必要があった。

などなど・・・。

自分の目線で書きましたが、おそらく多かれ少なかれ同じような状況が

あったのだと思います。

そのため、やがて使われる頻度は減ることとなり、

危機感を抱いた区教委が研修などで使用を推奨しても

「電子黒板がなくても授業ができる」

という“電子黒板不要論”が学校現場で広がり、やがて

視聴覚室の置物となっていったのです。

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#電子黒板から考えるICT化の問題点#

もし、10年前に電子黒板が普及していたら、

今の学校教育は大きく変わっていたかもしれません。

10年前躓いてしまったことは、

文科省の大きな失敗だったと思うのです。

頭が固くて保守的な学校の先生たちに

使用してもらうための準備が足りなすぎました。

一般の会社なら、便利で新しい機能が入った機械が導入されれば

コストをかけてるわけで、必ず使おうとするものです。

しかし、学校は会社ではないので、

そこまで意識は高くありません。

”機械があれば使うだろう”という考えは甘すぎです。

まずは、教材が必要だったと思うのです。

ハードだけではICTに疎い教員にはハードルが高い!

ソフトであるデジタル教科書やそのほか学習ソフトなどがあれば

少しは活用する機械が増えたのではないかと感じます。

現に、デジタル教科書が普及し始めてから

電子黒板の使用率は上がっているといいます。

学校のICT化を進めるには、

先生にお膳立てするくらいの気持ちで

”どうぞ、使って下さいませ”

と一から十まで揃えてあげないと動かないと思います(笑)

普通の社会では当たり前のことが通らない学校現場で

新しいことを普及させることがいかに難しいか・・・

少しは伝わったでしょうか。