心はいつも太平洋ぜよ!!

タバコのブログ ~O型の雑記帳。何となく気になることを書いていく~

VOL.23 学校へ行こう④ ~改革の風雲児~

#学校改革の風雲児# 

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今回は予告どおり、教育のICT化推進に力を入れ、

学校改革を断行?した校長先生をご紹介します。

実は、このブログでICT教育について書こうと思ったのは

この先生が校長をしている学校の授業を見学した際、

お話を聞いたことがきっかけです。

それほど、自分にとってはインパクトがありました。

その先生の名前は、

小金井市立前原小学校 松田孝校長先生 です。

最近、ネットニュースなどでも取り上げられる

機会が多いのでご存知の方もいるかもしれません。

先生は、前任校の多摩市立愛和小学校では

全児童にタブレット端末を配備し、1人1台を実現されました。

そして、現任校の小金井市立前原小学校は

総務省「『次世代学校ICT環境』の整備に向けた実証事業」

のモデル校として、タブレット端末などを積極的に活用した

ICT中心の授業の実践を行っています。

 松田校長のインパクは自分のつたない文章では

伝わらないと思いますので。

是非、以下のサイトをご覧になってください。

http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1609/15/news020.html

ここでは、松田先生から伺ったお話のいくつかを

紹介したいと思います。

 

#松田先生のお話から# 

1、「子どもたちは毎日小学校に行くたびに100年前にタイムスリップしている。」

松田先生の現在の学校教育への考え方がここにあります。

決してこれまでの教育を否定しているわけではありません。

その証拠に「戦後の教科教育法に基づく教育は、その完成度の高さゆえ

変化を必要とせず、 今日まで100年も続けられてきてしまったのだ」と

お話しされていました。

また、昭和のアナログ授業による集団教育の再生産では、

デジタルの入る余地がないとも。  

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2、「20年後、子どもが必要な能力を育てる教育を」 

学校教育は、

子ども達が20年後社会に出たときに困らないための能力を

つけるために行うもので、

「これからの教育はコンテンツベースではなく、

 コンピテンシーベースに移行しなければならない」と

主張されています。

コンピテンシーとは、OECDが提案した概念で、平たく言うと

人間力

と呼ばれるもので、資質・能力などとも訳されています。

このような能力を育成するためには、新しい学びが必要であり、

新しい学びには情報端末が必須だとお話されています。

どうして、情報端末が必要かというと、情報化社会の中で、

膨大な情報に囲まれている子どもたちにとって

現在学校で行っているアナログな調べ学習は、もう限界だ

ということ。

情報端末を使用すればもっと多くの情報を手に入れることができるし

20年後を生き抜くための情報活用能力を育むためには、

ネットで情報を検索したり、必要な情報だけを取捨選択するなど

情報活用能力が活かされる状況を作ってあげる

ことが大事だということです。 

 

3、「教師のマインドセットが大事。」 

「システムと端末の準備、インフラが整備されれば

 新しい学びが可能か?」という問いに、松田校長は「NO」と答え、

「教員が活用しなければ新しい学びにつながらない」と言います。

ICT活用は、教育哲学の問題であり、

「学校は時代と技術を学ぶ最先端の場であるべき」

とお話しされていました。

学校は、これまで多様なステークホルダー

(保護者・地域・一般市民など)から守るために

壁を作ってきた(コンフォートゾーンの構築)という経緯があり、

それが今日の時代&社会との乖離を招いてしまったと

分析された上で、

「ICTを入れるということは、外の社会とつながることで、

 これまでの守られてきた領域がなくなり、パニックゾーンに変わる

かもしれない。そこに向かう覚悟が必要です」と

お話しされていました。

 教師の役割も、これまでの知識を与える役割から、

個人個人に合った学びを提供し支援する役目に変わっていく。

教育や教師の役割の変化についていくためには、

マインドセットが大事

ということでした。  

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#松田校長のお話を聞いて# 

学校現場を離れ、一般企業で働き始め

社会と自分との感覚のズレに驚いた自分は

いかに自分が社会を知らないか、知ろうとしなかったのか

を痛感しました。

もちろん忙しくてそんな暇がなかったというのも

理由の一つですが、一般社会のことは、

どこか他人事として考えていたことは否めないと思います。

自分にとって、学校だけが社会だったのだと思います。

 危機感を感じた自分は、それからニュースやWBS

ネットなど色々な情報を貪欲に漁りまくりました。

毎日の通勤でそれらを読みながら、

日々生まれる新しい技術やサービス、製品などの情報から、

社会の変化のスピードの速さを肌で感じられるようになり、

社会の仕組みが少し見えてきたとき、「学校教育」に思い当りました。 

多くの教員がもし、自分と同じように

社会の流れなどに一切関心をもっていないとしたら

学校は、これからの日本の教育はどうなるんだろうと思いました。

そんな経緯で、学校でのICT化の取り組みを調べていく中で

見つけたのが、松田校長先生の学校のニュースでした。

今回、学校のICTを調べていく中で

 「昭和の呪縛から解放されないと新しい学びは生まれない。

だからこそ、危機感をもって教育を変えなければ」

とお話しされる松田校長のように、

危機意識をもって改革に取り組んでいる先生が

たくさんいらっしゃることがわかりました。

それを知って、

本の学校教育がこれからどう変わっていくのか

楽しみになりました。

現場を離れた自分に何ができるわけではないですが、

そんな先生方の取り組みをこれからもこのブログで

紹介できればと思っています。